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公共工事設計労務単価の都道府県別一覧|主要7職種・令和8年3月適用

最終更新:2026/8/24
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公共工事設計労務単価の都道府県別一覧|主要7職種・令和8年3月適用

この記事でわかること

公共工事設計労務単価は、同じ職種でも都道府県ごとに単価が違います。令和8年3月適用の単価表で見ると、電工は東京都34,300円に対して沖縄県23,700円で1.45倍、型わく工は宮城県40,900円に対して島根県27,000円で1.51倍の開きがあります。全国平均や近隣県の単価をそのまま積算に持ち込むと、この差がそのまま見積もりの誤差になります。本記事では主要7職種の47都道府県一覧を掲載し、地域差がどこで大きくなるのか、それを積算と人材確保にどう翻訳するかを整理します。

主要データ

  • 令和8年3月適用の単価表に単価が載っている職種は50。ただし全職種が47都道府県すべてに設定されているわけではなく、47都道府県すべてに単価があるのは37職種です。職種の定義は通し番号51番までありますが、48番の建築ブロック工は令和7年10月調査で十分な有効標本数が確保できず、単価の設定に至っていません(出典:国土交通省・農林水産省「令和8年3月から適用する公共工事設計労務単価表」令和8年2月、および国土交通省「令和8年3月から適用する公共工事設計労務単価について」資料2)
  • 電工:最高は東京都34,300円、最低は沖縄県23,700円。差は10,600円で1.45倍(同表)
  • 型わく工:最高は宮城県40,900円、最低は島根県27,000円。差は13,900円で1.51倍(同表)
  • 鉄筋工:最高は宮城県39,200円、最低は愛媛県・高知県の25,700円。差は13,500円で1.53倍(同表)
  • 型わく工・鉄筋工・左官では宮城県が全国最高。型わく工40,900円・鉄筋工39,200円・左官37,700円は、いずれも東京都(順に33,000円・33,800円・33,800円)を上回ります(同表)
  • 47都道府県すべてに単価がある37職種に限ると、地域差が最も大きいのは運転手(特殊)の1.63倍(宮城県35,300円/鳥取県21,600円)、最も小さいのははつり工の1.06倍(栃木県31,700円/沖縄県29,800円)(同表から算出)

注記:設計労務単価は公共工事の予定価格の積算に用いるための単価であり、現場で実際に支払う賃金額を直接定めるものではありません。法定福利費(事業主負担分)・現場管理費・一般管理費等の諸経費は含まれていません。

公共工事設計労務単価の話をするとき、多くの場合は全国全職種加重平均値の25,834円(令和8年3月適用)が引き合いに出されます。改定全体の解説は令和8年3月適用版の解説記事に整理しました。ただし積算の現場で実際に使うのは、この全国平均ではありません。工事現場が所在する都道府県の、該当職種の単価です。

まず全国の水準がどう動いてきたかを押さえておきます。次のグラフは全国全職種加重平均値の推移で、都道府県別の内訳ではありません。関連データは建設業の人材データでも更新しています。

データで見る

公共工事設計労務単価の推移

この全国平均の裏側で、都道府県別の単価は思っているより開いています。

主要7職種の都道府県別単価(令和8年3月適用)

積算で参照されることの多い7職種について、47都道府県の単価を掲載します。単位は円/日、所定労働時間内8時間当たりの単価です(出典:国土交通省・農林水産省「令和8年3月から適用する公共工事設計労務単価表」令和8年2月)。

都道府県

特殊作業員

普通作業員

とび工

型わく工

鉄筋工

左官

電工

北海道

26,000

21,500

30,000

28,200

30,200

30,900

29,100

青森県

30,100

22,200

31,300

36,000

32,700

32,800

26,700

岩手県

28,500

23,700

30,000

36,200

32,500

34,700

28,000

宮城県

30,300

23,600

34,000

40,900

39,200

37,700

29,900

秋田県

28,400

22,500

30,900

32,400

33,600

33,200

27,500

山形県

28,500

22,500

31,000

32,900

34,100

32,700

28,700

福島県

30,600

23,700

34,000

30,800

34,700

33,000

29,600

茨城県

27,200

25,400

30,900

31,500

30,800

32,600

29,200

栃木県

27,500

24,300

29,800

31,800

31,400

33,600

29,400

群馬県

27,100

25,300

28,000

31,200

30,000

29,200

28,400

埼玉県

29,000

25,900

32,400

32,900

33,200

32,800

31,200

千葉県

30,000

25,500

33,500

31,800

34,400

33,400

31,400

東京都

30,700

27,000

33,100

33,000

33,800

33,800

34,300

神奈川県

30,900

26,800

33,100

32,700

31,600

32,800

31,500

新潟県

28,900

24,300

28,700

28,700

30,900

31,200

28,100

富山県

32,700

26,100

32,600

32,300

33,700

32,700

29,800

石川県

31,600

27,000

32,900

31,700

33,300

32,300

30,100

福井県

26,500

21,900

26,600

30,200

28,100

28,600

26,000

山梨県

29,700

26,900

29,800

33,200

31,300

32,600

31,000

長野県

28,400

24,600

29,100

29,000

29,100

28,000

28,900

岐阜県

28,800

25,400

31,700

34,200

31,100

30,500

28,200

静岡県

28,400

26,600

30,500

32,100

31,800

32,100

29,700

愛知県

29,800

25,200

32,400

34,400

31,000

31,100

28,200

三重県

28,700

24,500

33,400

32,300

31,600

30,700

28,500

滋賀県

26,700

23,300

28,300

30,700

29,500

29,600

27,700

京都府

26,100

24,400

27,900

31,700

28,500

30,000

27,000

大阪府

27,800

23,800

29,600

33,400

29,000

30,100

28,100

兵庫県

25,100

24,100

28,300

31,400

27,200

28,600

26,600

奈良県

28,100

24,000

28,900

32,900

29,100

30,800

27,700

和歌山県

27,100

24,200

28,600

33,400

27,900

30,300

27,800

鳥取県

23,600

18,200

28,000

27,900

29,500

25,300

24,700

島根県

24,100

19,700

28,000

27,000

29,200

24,500

24,800

岡山県

25,600

21,500

29,400

29,300

29,900

25,900

25,700

広島県

25,800

22,200

28,700

28,200

28,300

25,400

26,300

山口県

24,100

20,500

28,900

27,100

29,300

25,100

25,900

徳島県

26,300

24,100

28,900

29,500

27,100

27,700

26,600

香川県

27,500

25,000

29,200

29,600

27,600

27,900

27,400

愛媛県

25,500

21,500

28,500

29,100

25,700

27,300

25,700

高知県

25,200

21,900

29,000

28,600

25,700

27,000

25,700

福岡県

29,000

24,100

29,900

28,200

29,900

29,000

28,900

佐賀県

25,700

20,700

28,100

30,600

29,500

29,300

28,400

長崎県

27,000

21,900

28,100

28,000

29,500

29,300

27,300

熊本県

27,100

22,100

29,000

27,900

30,000

28,400

26,500

大分県

26,300

21,000

29,000

27,400

30,200

29,000

27,200

宮崎県

29,100

20,300

29,100

28,600

28,400

28,800

26,500

鹿児島県

32,000

21,900

29,600

31,400

29,900

29,300

27,200

沖縄県

28,500

23,300

35,100

32,300

33,200

31,800

23,700

掲載していない職種の単価は、国土交通省・農林水産省の公表資料で確認できます。なお、単価表に単価が設定されているのは50職種ですが、職種の定義そのものは通し番号51番まであります。48番の建築ブロック工は定義に記載がある一方、令和7年10月調査で十分な有効標本数が確保できず、単価の設定に至っていません(同公表 資料2)。国土交通省のポイント資料が「47都道府県・51職種」と表記している一方、単価表の列は50職種です。「51職種」と「単価が設定されている50職種」は別の数え方なので、資料を突き合わせるときは注意してください。

地域差はどこで大きくなるか

掲載した7職種について、全国の開き(最高の都道府県÷最低の都道府県)を倍率の大きい順に並べます。いずれも令和8年3月適用表から算出した値です。

職種

最高

最低

差額

倍率

左官

宮城県 37,700

島根県 24,500

13,200

1.54倍

鉄筋工

宮城県 39,200

愛媛県・高知県 25,700

13,500

1.53倍

型わく工

宮城県 40,900

島根県 27,000

13,900

1.51倍

普通作業員

東京都・石川県 27,000

鳥取県 18,200

8,800

1.48倍

電工

東京都 34,300

沖縄県 23,700

10,600

1.45倍

特殊作業員

富山県 32,700

鳥取県 23,600

9,100

1.39倍

とび工

沖縄県 35,100

福井県 26,600

8,500

1.32倍

「東京が一番高い」は職種によって成り立たない

都市部ほど単価が高い、という感覚は半分しか当たりません。掲載した7職種のうち東京都が全国最高なのは電工と普通作業員の2つで、普通作業員は石川県と同額です。型わく工・鉄筋工・左官では宮城県が全国最高で、40,900円・39,200円・37,700円はいずれも東京都(順に33,000円・33,800円・33,800円)を上回ります。とび工にいたっては沖縄県35,100円が全国最高です。

職種によって高い地域が変わる、という読み方のほうが実態に近いところがあります。単価は前年10月時点の実勢賃金調査を基礎に職種別・地域別に算定されるため、その職種の工事需要がどこに立っているかで水準が動きます。積算で「東京の単価を基準に地方は割り引く」といった当たりの付け方をすると、職種によっては逆方向にずれます。

倍率を比べるときは「単価がある県の数」を揃える

職種によって、単価が設定されている都道府県の数が違います。50職種のうち47都道府県すべてに単価があるのは37職種で、残りは一部の県にしか設定がありません。屋根ふき工は5県、建具工は6県、タイル工は16県といった具合です。

この違いを無視して倍率を並べると、比較になりません。屋根ふき工は5県(鳥取・島根・岡山・広島・山口)だけに単価があり、28,400円〜28,600円と1.01倍に収まりますが、これは「地域差が小さい職種」ではなく「近接した5県にしか設定がない」という意味です。

47都道府県すべてに単価がある37職種に限ると、地域差が最も大きいのは運転手(特殊)の1.63倍(宮城県35,300円/鳥取県21,600円)、次いで潜水士1.58倍、運転手(一般)1.55倍です。最も小さいのははつり工の1.06倍(栃木県31,700円/沖縄県29,800円)でした。上位に運転手(特殊)・運転手(一般)と潜水士が並ぶ一方、はつり工やトンネル関係は全国で水準が揃っています。職種ごとに地域差の出方がかなり違う、という以上のことは、この表だけからは言えません。自社が使う職種については、倍率ではなく実際の県別単価を見てください。

空欄の意味を取り違えない

単価表には、単価が設定されていない都道府県×職種の組み合わせがあります。たとえば北海道の石工とブロック工には単価がありません。

ここで起きやすいのが、表を書き写すときに空欄を詰めてしまう事故です。北海道の行で石工・ブロック工を飛ばして詰めると、以降の列が1つずつずれ、石工の欄に電工の単価29,100円が入ります。数字そのものは実在する値なので、見ただけでは間違いに気づけません。空欄は空欄のまま扱う必要があります。

単価が設定されていない職種を積算で使う場合は、発注機関の積算基準を確認します。近隣県の単価を流用してよいかどうかは発注機関の運用によります。

積算・見積もりへの落とし込み

1. 工事場所の県で引く

積算の基本は、工事現場が所在する都道府県の該当職種の単価を使うことです。本社所在地の県ではありません。県境をまたぐ工事や、複数県で施工する案件では、発注機関の積算基準で扱いを確認します。

直接労務費は「歩掛(標準的な作業量)×該当職種の単価」で積み上げます。全国平均の25,834円を職種によらず当てはめると、職種と地域の両方でずれます。鉄筋工なら宮城県39,200円に対して13,000円以上の下振れになる一方、愛媛県・高知県の25,700円はほぼ全国平均どおりです。どちらにずれるかは県によって逆になります。

2. 過去案件の単価流用に注意する

よくある失敗が、隣県で施工した過去案件の実績単価をそのまま持ち込むパターンです。鳥取県の案件で組んだ普通作業員18,200円の歩掛を、そのまま東京都の案件に流用すれば、単価だけで8,800円/人日の差が出ます。10人工の工程なら88,000円、100人工なら88万円です。工事規模が大きいほど、この取り違えは粗利に直結します。

過去案件を参照するなら、まず「その案件はどの県か」を確認し、今回の県の単価との比率で補正します。

3. 人材確保の判断材料として読む

単価の地域差は、技能者がどこに動きやすいかの目安にもなります。鉄筋工で宮城県39,200円と愛媛県・高知県25,700円の差が続けば、技能者の流出圧力は数字として説明できます。自社の支払単価を、同じ県の設計労務単価と比べて把握しておくことは、採用と定着の議論を感覚論から外すのに役立ちます。

設計労務単価がそのまま支払い義務額になるわけではありません。ただし2024年6月公布の改正建設業法以降、設計労務単価は中央建設業審議会が勧告する「労務費に関する基準」において適正な労務費の計算基礎として位置づけられており、公共・民間を問わず確保されるべき水準とされています(出典:国土交通省「令和8年3月から適用する公共工事設計労務単価について」2026年2月17日公表 留意事項)。

単価の更新サイクル

公共工事設計労務単価は例年2月に公表され、当年3月から適用されます。基礎になるのは前年10月時点の実勢賃金を調べる「公共事業労務費調査」の結果です(出典:国土交通省「公共事業労務費調査について」)。年度をまたぐ長期工事では、適用単価の切り替わりと契約変更協議の扱いを、発注機関の運用で確認します。

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出典

免責

本記事は2026年8月時点の公表資料に基づく一般的な情報提供であり、個別の積算・入札・賃金交渉・契約判断の助言ではありません。公共工事設計労務単価は毎年改定されます。掲載した数値は令和8年3月適用版のものです。実際の積算・見積もりは最新の公表資料および各発注機関の積算基準でご確認のうえ、必要に応じて専門家にご相談ください。

出典:各省庁公式データ。最終更新日を必ずご確認ください。
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