BIM普及率58.7%(13団体会員調査)|建設DXの現在地とICT施工89%
国交省調査でBIM導入率は令和6年度58.7%。ただし建築BIM推進会議13団体会員・回収率17.5%ベースで、建設業全体の数値ではありません。規模別内訳・ICT施工・CCUS登録と併せて建設DXの普及状況を可視化します。
最終更新:2026年3月31日時点
BIM導入率(2024年度)
58.7%
ICT活用工事の公告割合(直轄・令和6年度(2024年度))
89%
CCUS技能者(2026年)
181万人
建設ドローン市場
380億円
BIM導入率は令和6年度で58.7%、1-100人規模は44.8%にとどまります(13団体会員への調査ベース)
国交省「建築分野におけるBIMの活用・普及状況の実態調査」(令和7年1月公表、n=433、建築BIM推進会議参加13団体会員への配布2,468・回収率17.5%)によると、13団体会員ベースでのBIM導入率は令和4年度の48.4%から令和6年度の58.7%へ10.3ポイント上昇しました。ただし調査対象は建築BIM推進会議に参加する13団体の会員で、配布2,468・回収433(回収率17.5%)です。建設業約47万社全体の導入率として扱うことはできません。従業員規模別では101人以上の企業が77.7%に対し、1-100人規模は44.8%と約1.7倍の差があります。分野別では総合設計事務所80.0%、専門工事会社74.4%、専門設計事務所61.4%、総合建設業48.6%と幅があり、総合建設業・専門工事会社では令和4年度比で大きな伸びを示しました。中小企業でも導入は進みつつありますが、本格活用には二重作業(2D+3D)の負担が障壁として残ります。
BIM導入率(従業員規模別、13団体会員ベース)
※ 調査対象は建築BIM推進会議参加13団体(日本建築士会連合会、日本建築家協会、日本建設業連合会、住宅生産団体連合会等)の会員。配布2,468/回収433(回収率17.5%)。数値は回答した部署ベースで、建設業全体を代表する統計ではない。
出典:国土交通省「建築分野におけるBIMの活用・普及状況の実態調査<概要>」(令和7年1月、第21回建築BIM推進会議 資料4)
CCUS 登録は技能者 181 万人・事業者 30.9 万社、累計ベースで技能者数の約 6 割に相当します
建設キャリアアップシステム(CCUS)の登録は2026年3月末時点で技能者約181万人、事業者約30.9万社(うち一人親方を除く法人等 約20.2万社)に達しました(国土交通省「CCUSの利用状況」、建設業振興基金データより)。累計登録者 181 万人を建設業技能者数 約 296 万人(労働力調査 令和 7 年)で単純比較すると約 61% に相当します。ただし登録は累計ベースで、離職者や更新未了者も含むため、現役技能者のカバー率はこれより低く見るのが妥当です。2022 年末の 114 万人/21.7 万社から約 3 年強で技能者数ベースで約 1.6 倍に拡大しました。2024 年改正建設業法の処遇確保努力義務化と連動し、公共工事の総合評価加点や建退共電子申請との連携を通じて利用インセンティブが広がっています。
CCUS登録 技能者・事業者推移
※ 登録数は累計(離職者・更新未了含む)。分母の建設業技能者数は労働力調査 令和7年。
出典:国土交通省「建設キャリアアップシステムの利用状況(2026年3月末)」/ 建設業振興基金
令和 6 年度の ICT は直轄工事で 89%、都道府県・政令市の ICT 土工は 24% です
国交省「ICT施工に関する状況報告」(i-Construction・インフラDX推進コンソーシアム)によると、令和6年度(2024年度)の直轄土木工事でICT活用工事として公告された件数の割合は 89% でした。前年度の 87% からさらに伸び、直轄では公告の段階でICTが前提になりつつあります。一方、都道府県・政令市が発注するICT土工の実施率は 24%(令和5年度 23%)にとどまりました。ただしこの2つは対象工種の範囲が異なる別々の指標です。引き算して「格差は何ポイント」と読むことはできません。読み取れるのは、直轄側は普及が一巡した水準にあり、自治体のICT土工は低位で足踏みしている、という水準の違いです。同報告では、ICT土工・ICT浚渫工(河川)の起工測量から電子納品までの延べ作業時間が約 30〜37% 縮減されたとされています(令和5年度アンケート。建設現場全体の生産性とは別指標)。i-Construction 2.0 は2040年度までに省人化少なくとも3割(生産性1.5倍)を掲げています。直轄・準直轄を取りに行く会社にとって、ICT対応はすでに競争条件になりつつあります。自治体案件が中心の会社は、発注側の実施率が上がるまで投資回収が伸びる前提で構えることになります。機材は購入よりリース、技術者の育成は発注が動く前に先行させる、という順序が現実的な打ち手です。
ICT関連指標(直轄・自治体、令和6年度)
※ 令和6年度(2024年度)実績値。直轄土木工事はICT活用工事として公告した件数の割合(公告件数ベース)、都道府県・政令市は『ICT土工』の実施率(公告件数ベース)で、対象工種の範囲が異なるため単純比較には注意。
出典:国土交通省「ICT施工に関する状況報告」(i-Construction・インフラDX推進コンソーシアム、令和6年度=2024年度実績値)
建設ドローン市場は2024年に380億円、2030年619億円へ拡大する民間予測があります
インプレス総合研究所「ドローンビジネス調査報告書」の民間推計によると、土木・建築分野のドローン市場規模は2024年度に約380億円に達し、2030年度には619億円へ拡大すると予測されています(2022→2024年の2年間で260→380億円の拡大)。公的統計ではなく民間調査会社による推計・予測値である点に留意が必要です。主な用途は測量・地形計測と構造物点検で、従来の人力作業と比較して工期を大幅に短縮できる事例も報告されています。ただし航空法規制への対応と操縦者の育成がボトルネックです。測量内製化か外注連携かの判断、点検業務の省人化投資の意思決定に使える指標として見ておく価値があります。
建設ドローン市場規模の推移(民間推計)
※ 民間調査会社による推計・予測値。公的統計ではなく、調査手法・カバー範囲は公開されている範囲で確認の上引用されたい。
出典:インプレス総合研究所 ドローンビジネス調査報告書
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