データで見る建設業の求人
厚生労働省の一般職業紹介状況から、建設関連職種の有効求人倍率を可視化しています。
最終更新:2026年1月分
建設躯体工事 求人倍率
7.48倍
-11.2%
厚生労働省 一般職業紹介状況(職業安定業務統計)(2026-01)
建設の職業 求人倍率
4.25倍
-8.6%
厚生労働省 一般職業紹介状況(職業安定業務統計)(2026-01)
全職業 求人倍率
1.14倍
-5.0%
厚生労働省 一般職業紹介状況(職業安定業務統計)(2026-01)
躯体工事 ÷ 全産業
6.6倍
厚生労働省 一般職業紹介状況(職業安定業務統計)(2026-01)
建設躯体工事の求人倍率は全産業平均の約6.6倍で推移しています
2026 年 1 月時点の職種別有効求人倍率を比較すると、建設躯体工事(型枠・鉄筋・とび等)は 7.48 倍で、全産業平均 1.14 倍の約 6.6 倍と突出して高い水準です。土木の職業(6.33 倍)、建築・土木・測量技術者(6.0 倍)、建設の職業(4.25 倍)、電気工事の職業(3.34 倍)と、建設関連はいずれも全産業平均を大きく上回っています。どの職種に採用コストを優先配分するか、あるいは外注への切り替えを検討するかの判断材料になります。
職種別 有効求人倍率ランキング
出典:厚生労働省 一般職業紹介状況
建設関連の求人倍率は高止まりが続いています
月次の推移を見ると、建設躯体工事の求人倍率は 2022 年 12 月の 10.87 倍(期間内ピーク)から 2026 年 1 月の 7.48 倍へと低下傾向にありますが、全産業平均(1.14 倍)と比べれば依然として極端に高い水準です。土木の職業(6 倍前後)、建設の職業(4 倍前後)も全産業平均を大きく上回って推移しています。倍率の低下は求人数の変動と求職者側の変動の両方が影響するため、背景の特定は厚労省の分子分母データを別途確認する必要があります。求人難の度合いを継続的に把握し、採用計画や協力会社への単価交渉のタイミングを計る材料になります。
建設関連職種の有効求人倍率の推移
出典:厚生労働省 一般職業紹介状況
全産業平均との差は依然として大きい状態が続いています
建設躯体工事の求人倍率と全産業平均を重ねると、2022 年 12 月の約 9.56 ポイント差(躯体 10.87 − 全産業 1.31)から 2026 年 1 月の約 6.34 ポイント差(躯体 7.48 − 全産業 1.14)へとやや縮小したものの、両者の差は依然として大きい状態が続いています。全産業の求人倍率が 1 倍台で推移する中、建設躯体工事は 7〜11 倍台で推移しており、数倍〜10 倍近い差があります。外国人技能実習生・特定技能(改正入管法の公布後 3 年以内、2027 年までに育成就労制度へ移行予定)の活用や協力会社ネットワークの強化、同業者間での人材シェアリングなど、業界レベルの対策と定着支援・処遇改善をセットで人材戦略に組み込むことが検討対象になります。
建設躯体工事 × 全産業 求人倍率
出典:厚生労働省 一般職業紹介状況
賃金が上昇しても求人倍率は全産業の数倍に残っています
建設業の賃金(12 ヶ月移動平均)と建設関連職種の求人倍率を重ねると、賃金は上昇傾向にあり、求人倍率はピーク時(2022 年 12 月の 10.87 倍)からは低下していますが、全産業平均の数倍という水準は依然として変わりません。賃上げだけでは人材確保に限界があることを示唆しており、労働環境の改善や ICT 化・省人化への投資を含めた総合的な対策の必要性を判断する材料になります。
建設業 賃金 × 求人倍率
建設業の賃金(実線)× 建設躯体工事 求人倍率(破線)— 賃金は12ヶ月移動平均
※ 左軸(実線)が賃金の12ヶ月移動平均(円)、右軸(破線)が有効求人倍率(倍)です。賃金は産業別(建設業全体)、求人倍率は職種別で、集計単位が異なる点にご注意ください。
出典:厚生労働省 一般職業紹介状況 / 毎月勤労統計調査(厚生労働省)
人手不足と倒産増が併存、2025 年の建設業倒産は 2,000 件超に
建設躯体工事の有効求人倍率(年平均)と建設業倒産件数を重ねると、人手不足と倒産増が併存している構造が見えます。求人倍率が 7〜10 倍台で高止まりするなかで、倒産は 2021 年の 1,066 件から 2025 年の 2,021 件へ増加しました(有効求人倍率は求人数 ÷ 求職者数であり、高倍率には求職者減少の影響も含まれます)。倒産理由の内訳別データを当てない限り因果の特定はできませんが、人員を確保できず受注を消化できない、あるいは人件費高騰を単価に転嫁できない、といった要因が一因になり得ると国交省・業界団体の解説でも指摘されています。求人倍率が高いことは必ずしも「業界が好調」を意味せず、人材を確保できる企業とできない企業の二極化が進む局面と読み取れます。
求人倍率 × 建設業倒産
※ 左軸(折れ線)が建設躯体工事の有効求人倍率(年平均、倍)、右軸(棒グラフ)が倒産件数。
出典:厚生労働省 一般職業紹介状況 / 帝国データバンク「建設業」倒産動向調査
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